このところ、コロナショックに関する記事が多くなっています。世の中が自粛、自粛で閉塞感が漂っている中、少しは明るいことを書きたいと思っていますが、どうしてもお金に関する話になると暗くならざるを得ないというのが本音です。
今回は、コロナショックと2008年に起きたリーマンショックとの違いについて考えてみたいと思います。
リーマンショックとは何だったのか
最初に、リーマンショックについて振り返ってみましょう。
この事件は、2008年9月にアメリカの大手投資銀行であるリーマン・ブラザーズが経営破綻したことをきっかけに株価の暴落、ひいては世界的な金融危機が連鎖的に起こったことをさしています。
リーマン・ブラザーズはなんと6,000億ドルというアメリカ史上最大とも言われる大きな負債を抱えて倒産してしまいました。
リーマンショックの前には兆候がありました。このショックが起きる前年の2007年には、アメリカの住宅バブル崩壊によるサブプライムローンの危機が起こっていました。アメリカではすでに不動産のバブルが崩壊していたのです。
当然、日本経済にも大きな影響を及ぼしました。2008年の10月には日経平均株価が6,000円台まで下がり、1ヶ月半の間に半分近くになるという値下がりでした。まさにリーマンショックですね。この時も投資家によるパニック売りが相次いだわけです。
リーマンショックとコロナショックそれぞれの特徴
リーマンショックの特徴は、「金融界における危機」という点です。つまり、投資銀行であるリーマン・ブラザーズの経営破綻をきっかけとして、金融危機が世界レベルで起きたというのがリーマンショックの特徴と言えます。
リーマンショックの時は、この「金融界における危機」が実体経済に徐々に影響を及ぼして、一般市民である我々の経済活動にも悪影響が出てきました。お金が発端になったお金に関するショックだったのです。
一方、コロナショックの特徴は何でしょうか。言うまでもなく、新型コロナウイルスの感染拡大により人々の命や健康に影響を及ぼしています。つまり「人類の存続危機」とでも言える深刻な状況であると思います。
ウイルス感染拡大を防ぐために、欧米では都市封鎖などの荒療治が行われ、日本でも飲食店などの営業自粛と言った措置が取られています。そのため経済活動が停滞しています。人の命や健康を守るために、止むを得ず起こっている経済への悪影響です。これは、命を守ることが発端になったお金に関するショックです。
どちらが深刻かと言うと、当然今回のコロナショックの方です。
コロナショックとリーマンショックの違いをお金の視点で考える
このブログはお金に関する物ですので、コロナとリーマンの違いをもう少しお金の視点で考えてみましょう。
楽天証券経済研究所ファンドアナリストの篠田尚子さんは、コロナショックとリーマンショックの違いについて興味深い分析をしています。今回のコロナショックでは、リーマンショックの時に起きていた「金融市場の機能不全」が無いというのです。
篠田さんは、リーマンショックの時に起きていて、今回のコロナショックで起きていないことの例として以下の点をあげています。リーマンショックの時は、一部の投資信託で基準価額の算出ができなくなりましたが、今回はこのようなことが起きていません。また、株式市場の閉鎖が起きていないこともあげています。
つまり篠田さんは、リーマンショックの時と比べて、今回の株価下落は健全なものであるという意見です。そして最後は、iDeCoもつみたてNISAも止めないで続けなさいという結論を出しています。
私は金融のプロではありませんので、今が「金融市場の機能不全」状態かどうかということはわかりませんが、結論の「iDeCoもつみたてNISAも止めない」には賛同します。その理由は篠田さんも私も同じで、以下の3点に集約されます。
- 相場が下がった時がチャンス
- 長期視点で投資する
- 日々の値動きに右往左往しない
いつものような答えでしたね。
今日はこれくらいにしておきましょう。ではまた。
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コメント
コロナショックは、リーマンショックの時に比べて,
かえってチャンスですよね。
楽天証券経済研究所ファンドアナリストの篠田尚子さん
相場のことがわかりました。
ありがとうございました。
リリーさん、
コメントいただき、どうもありがとうございます。皆さん、今は生活が
大変な状況だと思います。しかし、こと投資に関して言えば、今が
チャンスと言える時期だろうと思っています。
リリーさんも、お身体を大切になさってください。