今回は、銀行預金の話をしたいと思います。お金を増やすという観点からは、金利が低いため銀行に預けるメリットはほとんどありません。とはいえ銀行に口座を持たないというのは非現実的ですので、少しでも金利の良い銀行に預けたいというのは人情です。そこで、比較的金利の高いネット銀行の話をします。おすすめのネット銀行の紹介もします。
ネット銀行の金利比較は多くの方が行っており、色々なサイトもありますのでぜひそちらをご覧いただきたいと思います。ネット銀行は金利が高い分、いくつかの制約事項(デメリット)があります。そこで今回はネット銀行の制約事項(デメリット)に焦点を当てて説明したいと思います。
超低金利時代は続く
超低金利の時代が続いています。総務省統計局の「主要金利水準」という資料によると、1974年に3%だった普通預金金利はその後ほぼ下がり続け、2003年からはずっと0.001%になっています。30年間でなんと3,000分の1になってしまった訳です。今100万円を銀行の普通預金に1年間預けたとしても、10円の利息しか付きません。
かつての定期預金の金利はさらに高く、郵便貯金(現在のゆうちょ銀行)の定額貯金は7%を超えていました。私の妻が実際に郵便貯金の定額貯金をしていたのでよく覚えています。仮に当時の郵便貯金の定額貯金に100万円を預けたとすると、1年で7万円、10年では967,151円の利息が付きます。銀行の残高は10年間でほぼ2倍になる計算です。
東南アジアやアフリカなどの発展途上国であればまだしも、欧米や日本などの先進国では将来大幅な経済成長は見込めないため、低金利時代は今後も続くと予想できます。
メガバンクとネット銀行の違い
まず最初にメガバンクの金利を見てゆきましょう。誰でも知っている、三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行は全て普通預金金利は0.001%です。メガバンクは昔から護送船団方式と言われる通り、他行と同じ金利を設定しているところは興味深いですね。
一方ネット銀行の金利は、各行によってかなりの違いがありますが、基本的にメガバンクよりも高い金利を設定してしているところが多くなっています。これはネット銀行の大きなメリットです。銀行によっては、メガバンクの100倍から200倍の金利を設定しているところもあります。メガバンクの金利とは比較になりませんね。これは、基本的に支店を持たずにインターネットのみで営業しているため、人件費などの費用が低く抑えられるからです。またネット銀行は、メガバンクで用意している通帳というものを発行しません。基本的に操作はインターネットを介して行います。
ネット銀行の金利
私は、ネット銀行を普通預金の金利によって以下の3つのカテゴリーで整理し一覧にしてみました。なお金利については2021年4月現在のものであり、変動する可能性があります。
- 超高金利ネット銀行(0.2%)
あおぞら銀行BANK支店 - 高金利ネット銀行(0.1%以上0.2%未満)
auじぶん銀行、GMOあおぞらネット銀行、東京スター銀行、楽天銀行など - やや高金利ネット銀行(0.01%以上0.1%未満)
SBJ銀行、オリックス銀行、ジャパンネット銀行など
今回は、超高金利ネット銀行と高金利ネット銀行の2つのカテゴリーに絞って制約事項を見ていきます。
あおぞら銀行BANK支店の金利と制約事項
Webサイトリンク | 普通預金金利 | 主な制約事項 |
あおぞら銀行BANK支店 | 0.2% | 変動金利のため、将来変わる可能性がある |
ご覧の通り、普通預金金利は2021年4月時点で業界トップです。なんとメガバンクの200倍です!制約事項は他行でも言えることですので、実質的には大きな問題にはなりません。あおぞら銀行BANK支店は、現時点で最強の普通預金口座と言えるでしょう。素晴らしい!あおぞら銀行BANK支店は、かつてのインターネット支店が変わって2019年7月にできたばかりですので、今後の動向に注目です。
あおぞら銀行BANK支店のATMは、提携先としてゆうちょ銀行との相性がよいです。全国のゆうちょ銀行ATMでは、8時〜21時は何回でも無料になります。
あおぞら銀行BANK支店での口座開設体験談については、以下の記事をご覧ください。
auじぶん銀行の金利と制約事項
Webサイトリンク | 普通預金金利 | 主な制約事項 |
auじぶん銀行 | 0.1% | auカブコム証券の証券口座と連動する「auマネーコネクト」を利用する必要がある |
auじぶん銀行の制約事項は、auカブコム証券の証券口座と連動する「auマネーコネクト」を利用する必要があるという点です。auじぶん銀行とauカブコム証券とは資本関係がありますので、証券会社の口座開設を伸ばしたいという思惑があります。投資に対して懸念を持っている人には、少しハードルが高いかもしれません。
auじぶん銀行には、じぶんプラスという独自の顧客ステイタス制度があります。このステイタスによって、ATM利用料や振込手数料が変わってきます。例えば一番低いステイタスであるじぶんプラス1の場合は、ATM利用料が110円(セブン銀行、ローソン銀行、コンビニATM、三菱UFJ銀行)から220円(ゆうちょ銀行)かかりますが、一つ上のステイタスであるじぶんプラス2の場合は、月3回(セブン銀行、ローソン銀行、コンビニATM、三菱UFJ銀行)まで無料になります。
auじぶん銀行の口座開設体験談については、以下の記事をご覧ください。
GMOあおぞらネット銀行の金利と制約事項
Webサイトリンク | 普通預金金利 | 主な制約事項 |
GMOあおぞらネット銀行 | 0.11% | GMOクリック証券に口座を開設して証券コネクト口座の設定が必要になる |
GMOあおぞらネット銀行は、現時点であおぞら銀行BANK支店に次いで普通預金金利が高いネット銀行です。制約事項として一番面倒なのは、証券会社に口座を開くということでしょう。読者のなかにはまだ株の取引にアレルギーのある方もいるかと思いますので、この点は少しハードルが高いと言えます。ただ、GMOクリック証券で株の取引をする必要はなく口座だけ作ればよいので、GMOあおぞらネット銀行は手間を惜しまないという方にはおすすめしたいネット銀行です。
GMOあおぞらネット銀行のATMは、提携先としてセブン銀行、イオン銀行が使えます。カスタマーステージに応じて2回〜15回無料で利用できます。
東京スター銀行の金利と制約事項
Webサイトリンク | 普通預金金利 | 主な制約事項 |
東京スター銀行 | 0.1% | 東京スター銀行を給与振込口座とする |
東京スター銀行は店舗も持っているため厳密にはネット銀行ではありませんが、金利が高いのでここでご紹介します。ただし東京スター銀行も、口座を作っただけでは0.1%の金利は得られません。給与振込口座に指定する必要があります。ただ、他のネット銀行に比べるとハードルは低いと思います。東京スター銀行をメインバンクにしても問題ないという人にはおすすめです。
東京スター銀行の店舗にあるATMでは、正月三が日と毎月第2・第4月曜日を除いて24時間利用できます。提携先ATMはゆうちょ銀行とセブン銀行が使えます。提携先ATMは手数料がかかりますが、スターワン口座というものを作れば毎月8回まで無料となります。
楽天銀行の金利と制約事項
Webサイトリンク | 普通預金金利 | 主な制約事項 |
楽天銀行 | 0.1% | 楽天証券に口座を開設してマネーブリッジ(口座連携)の設定が必要になる |
GMOあおぞらネット銀行同様、証券口座の開設が必要になります。こちらも若干ハードルが高いですね。ただ株の取引をする必要はありませんので、その点は安心です。また楽天ポイントを貯めている人にとってもメリットがあります。楽天銀行は、楽天ポイントを貯めたい人や手間を惜しまないという方にはおすすめです。
楽天銀行のATMは全て提携先となります。セブン銀行、ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行などが使えます。手数料はかかりますが、ハッピープログラムのステージに応じて最大月7回まで無料で使えます。
まとめ
最後にまとめです。少しでも高い金利で預金したい人には、メガバンクではなくネット銀行をおすすめします。その中でも最強なのはあおぞら銀行BANK支店です。その他のネット銀行も、制約事項をよく見て問題ないということであれば、選ぶ価値はあります。
今日はこれくらいにしておきましょう。ではまた。
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コメント
[…] ネット銀行のメリットと制約事項(デメリット)今回は、銀行預金の話をしたいと思います。お金を増やすという観点からは、金利が低いため銀行に預けるメリットはほとんどありませ […]
[…] ネット銀行のメリットと制約事項(デメリット)今回は、銀行預金の話をしたいと思います。お金を増やすという観点からは、金利が低いため銀行に預けるメリットはほとんどありませ […]
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