日経平均株価は半値戻し

スポンサーリンク
日経平均株価は半値戻し 投資

2020年5月1日時点の日経平均株価の終値は、前日比574.34円安(-2.84%)の19,619.35円になりました。前日の4月30日には2万円の大台を超えていたため、2月後半から始まったコロナショックの影響で大幅に下落した日経平均株価も、ようやく半値戻しと言われています。今回は、これが何を意味するかということについて考えてみたいと思います。

スポンサーリンク

半値戻しとは

半値戻しとは

先ほど、「日経平均株価もようやく半値戻し」とお伝えしましたが、そもそも半値戻しとはどのような意味なのでしょうか。いわゆる株式用語で、東海東京証券の証券用語集では以下のように定義しています。

半値戻し(はんねもどし)

下降を続けていた株価が値上がりに転じ、その値下がり幅の半分程度戻すこと。

(中略)下げ幅の半分まで株価が戻ったということは、株価さえ安ければ買いたい投資家が少なからずいたことの証拠になります。このため、「半値戻しは全値戻し」といって、下げ幅の半分まで値上がりすれば、元の株価まで戻る可能性が大きいといわれています。

出典:東海東京証券Webサイト

下げていた株価が値上がりを始めて、先行きに光が差してきた際に使われることが多いようです。この定義で私が重要だと思うのは後半の部分で、「株価さえ安ければ買いたい投資家が少なからずいたことの証拠になります。」という箇所です。つまり、今回未曾有のコロナショックにも関わらず、株価が安くなったために買いたいという投資家がいたというところです。

さらに最後の箇所も興味深いところです。「『半値戻しは全値戻し』といって、下げ幅の半分まで値上がりすれば、元の株価まで戻る可能性が大きい」というくだりです。半値戻しの後は、元の株価まで戻る可能性が大きいということです。

本当に元の株価に戻るのでしょうか?

スポンサーリンク

実際の株価を見てみる

実際の株価を見てみる
出典:SBI証券Webサイトのグラフに筆者が加筆

具体的な数字で見てみましょう。上のグラフは、2020年5月1日から遡って3ヶ月間の日経平均株価の推移を表したものです。2020年2月以降では、2月7日につけた23,873.59円が最高値です。その後2月中旬から株価は下がり続け、3月19日の16,552.83円が最安値になっています。1ヶ月半弱という非常に短期間で、実に7,000円以上の値下がりを記録しました。上のグラフの赤い矢印の先がそのポイントになります。

一方で3月19日以降は上昇を続け、その後は安定的な推移を続けているように見えます。そして4月30日には20,193.69円となり、3月6日以来の2万円台を回復しています。上のグラフの青い矢印の先がそのポイントになります。

赤の矢印と青の矢印の長さを比べると、ちょうど半分程度に見えます。グラフで見る限り、確かに「半値戻し」ということは言えるかもしれません。

実際の数字で見ても、以下のようにほぼ半値戻しということがわかります。

  • 2月以降の最高値:23,873.59円(2月7日)
  • 2月以降の最安値:16,552.83円(3月19日)
  • 値下がり額:7,320.76円(2月7日から3月19日まで)
  • 株価の戻り額:3,640.86円(3月19日から4月30日)
スポンサーリンク

今後の株価見通しは明るいのか

今後の株価見通しは明るいのか

それでは、今後の株価見通しについて考えてみましょう。先ほどご紹介した半値戻しの定義からすると、「半値戻しの後は、元の株価まで戻る可能性が大きい」とのことですので、一般的には今後の株価見通しは明るくなるはずということになります。

実際の数字を見ても、この1ヶ月程度は株価も安定しており、4月30日には2万円台を回復するという明るいニュースもありました。

しかし残念ながら私自身の考えを言うと、「まだまだ明るい見通しはない」と思っています。先日も「株価の回復は本物か」という記事を載せましたが、その中で私は、以下の3つの理由により今回の株価が本当の回復まで至っていないと述べています。

  1. 今回の回復がコロナショックへの自律反発であること
  2. 経済の先行きに大きな不安があること
  3. バブル崩壊の危険性があること

詳細は、上のリンクからご覧いただきたいと思いますが、やはり先行きはまだまだ暗いと言わざるを得ません。

連日の株価の報道を見ると、株価が上がった翌日には「経済対策への期待」といった文字が踊り、下がった翌日には「石油価格の下落が要因」といったネガティブな言葉が並びます。つまり経済は日々動いているため、その日その時の状況によっても株価は大きく変動するということなのです。

毎回のようにお伝えしていますが、私たち投資家は、冷静にある程度の長期視点を持ってどのように投資に向かい合うか、ということを考えなければいけないということだろうと思っています。

今日はこれくらいにしておきましょう。ではまた。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

人気ブログランキング

コメント

タイトルとURLをコピーしました