12月は忘年会シーズンですが、皆さんも忘年会に参加していますか?毎日が忘年会という人もいるかもしれませんね。まあ、飲み過ぎないようにご注意ください。さて今回は、日本人と欧米人のお酒の飲み方の違いについて考えてみたいと思います。
日本と欧米のお酒の楽しみ方の違い
まず最初に日本人と欧米人のお酒の楽しみ方の違いを見てゆきましょう。
日本人は「とりあえずビール」という言葉があるように、飲み会の最初はビールで始まることが多いですね。その後人によってはサワーや日本酒に切り替えていく人が多いと思います。「飲み会」ですから、食事はツマミとして扱いお酒が中心になった考え方です。
欧米人は、「飲み会」というよりはDinnerとしてお酒を楽しむという考え方があります。美味しい食事とともに、お酒を楽しむのです。そして、食前酒を飲むことも多いです。アメリカのレストランに行くと、入口の近くにバーカウンターを設置していることが多く、そこで早めに到着した人たちがカクテルやビールなどを飲む習慣があります。しかしメインはあくまでも食事です。
ここでわかることは、日本人は飲み会としてお酒を中心に楽しむことが多く、欧米人はDinnerの時の食事の友としてお酒を楽しむことが多いということです。これは結構重要な違いだと私は思っています。
お酒の席での無礼講は欧米ではありえない
日本人の飲み会でよく使われるのが、無礼講というものです。よく「今日は無礼講なので、何をやってもいいよ」というやつです。この言葉に代表されるように、日本では酒を飲めば何でも許されるという風潮があるように思います。これは日本独特の考え方です。
暴力やハラスメントの類はもってのほかですが、それ以外にも酔って大声を出す、外で寝転ぶなど迷惑な行為が後を絶ちません。こんな時も「酒の上での出来事だから」と大目に見てしまう傾向があります。
一方海外では、このような行為はほとんど許されません。しらふであろうが酔っていようが、悪いことは悪いという考え方です。
なぜ日本と欧米でお酒に対する考え方が異なるのか
それでは、なぜ日本人と欧米人はこのようにお酒に対する考え方が異なっているのでしょうか。私はこの違いの理由は2つあると思っています。
- 体質の違い
- (体質の違いからくる)文化の違い
この後、この2つについて詳しく見てゆきましょう。
日本人と欧米人の体質の違い 日本人はお酒に弱い人種?
まずは体質の違いです。日本人と欧米人では明らかに体格も異なっているため、これは何となく理解できます。体格が大きい方がお酒が強いように思います。しかしそれだけではなく、科学的にも日本人と欧米人の違いが明らかになっているのです。
アサヒビールのWebサイトに面白い情報がありますので、まずはこれを共有します。
お酒を飲んだときに発生する有害物質アセトアルデヒドは、体内の「ALDH(アルデヒド脱水素酵素)」によって分解されます。ALDHには、アルデヒドが低濃度のときに働く「ALDH2」と、高濃度にならないと働かない「ALDH1」があります。
「ALDH2」の活性が弱いか欠けていると、アセトアルデヒドが貯まりやすく、「お酒に弱い体質」になります。この酵素の活性は遺伝子によって異なるので、私たちは両親からお酒に「強い」か「弱い」かを受け継ぐことになります。
出典:アサヒビールWebサイト
日本人は、お酒を飲んだ時に発生するアセトアルデヒドを分解するための酵素が弱い、もしくは足りない人種なのです。これは遺伝子として持っているものであり、生活の中で変えることはできないものです。大げさに言うと、日本人は「お酒が弱いという運命を背負っている」ということになります。
これは私の経験上でも言えます。自分自身それほどお酒が強いわけではないので、飲み過ぎると気持ちが悪くなったり、二日酔いで頭が痛くなったりします。一方アメリカ人やヨーロッパ人の友人とお酒を飲むと、ビール、日本酒、サワー、ウイスキー、ワインと様々な種類のお酒を大量に飲みますが、気持ちが悪くなったという話は全く聞いたことがありません。
我々日本人は、このような体質の違いを理解してお酒を楽しむ必要がありそうです。
お酒に対する日本と欧米の文化の違い
冒頭でも触れたように、日本と欧米ではお酒に対する考え方が異なっています。日本ではお酒中心に楽しむ傾向がありますが、欧米では食事中心。また日本でよく聞くお酒の席での無礼講という考え方は、欧米にはありません。この違いは文化の違いから来ているのですが、私はこの文化の違いはやはり体質の違いから来ていると思っています。
遺伝子的にも日本人はお酒が弱い人種である、ということがわかっていますが、お酒に伴う高揚感のためついつい飲みすぎてしまうことがよくあります。これはおそらく昔から行われていたのでしょう。そうなると、お酒に弱い日本人は具合が悪くなったり、暴言を吐いたり暴れたりするということが習慣化してしまったのだと思います。
もともとお酒には、会話をスムーズにするというメリットがあります。高揚感も伴うため、楽しく会話ができるといういい点があるのです。しかし飲みすぎてしまうと、楽しいはずの会話がついつい暴言になったり、暴言が元で喧嘩になり暴力に繋がってしまう、ということが頻発する可能性も秘めています。
おそらく日本ではこれらのメリットが優先され、デメリットがあまり考えられて来なかったのではないかと私は考えています。
大切なことは、「日本人はお酒が弱い人種である」ということを強く認識して、楽しく食事やお酒を楽しむということではないでしょうか。
今日はこれくらいにしておきましょう。ではまた。
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