PayPay銀行が派手なキャンペーンを始めました。なんと、普通預金金利が2%になるというものです。今回はこのキャンペーンのメリット・デメリットについてお伝えします。その他の特典や注意事項などもありますので、そのあたりも詳しく解説します。
PayPay銀行とは
それでは、最初にPayPay銀行について説明しましょう。多くの人がPayPayのことはご存知だと思います。あのPayPayが銀行を始めたの?と思う人も多いと思いますが、少し紆余曲折があります。
実はこの銀行、すでに20年以上の歴史を持っているのです。もともとの名前はジャパンネット銀行です。設立は2000年ですので、今から21年前になります。当時の住友銀行などが出資して設立された、比較的古いネット銀行です。日本のネット銀行の草分け的な存在と言えるでしょう。
私も10年以上前から、ジャパンネット銀行を使っていました。ヤフオクとの連携などが便利だったり、コンビニのATMが使えたりしたので、私のメインバンクの一つとしてとても重宝していました。ただ、この1〜2年は多くのネット銀行が金利優遇を行ってきていましたので、私自身の利用頻度は下がってきています。
そしてそのジャパンネット銀行が、2021年4月にPayPay銀行と名前を変えて再出発したのです。
PayPay銀行のキャンペーン概要
PayPay銀行のキャンペーン特典
次に今回の派手なキャンペーンの特典を見てゆきましょう。ポイントは2つです。
- 普通預金金利が2%になる
- ATMの出金手数料が月3回まで無料になる
1については、とても魅力的な金利です。ご存知の通り多くのメガバンクの金利は0.001%ですので、なんとその2,000倍の金利を得ることができます。他のどのネット銀行も、このような高い金利を出しているところはありません。ダントツの高金利です。
2については、通常の無料回数は月1回ですので、これも魅力的なキャンペーンと言えるかもしれません。
PayPay銀行のキャンペーン条件
このキャンペーンで特典を得るための条件はどうなっているでしょうか。以下の通りです。
- 期間:2021年5月20日(木)~2021年6月19日(土)
- 対象者:期間中にPayPay銀行の口座開設を申し込んだ個人
- 開設した口座で月1回以上、「給与を受け取る」または「一度に10万円以上の振込入金」
- 開設した口座をPayPayアプリのチャージ用口座に登録
- 2021年7月~2022年6月の各月に上記条件を達成しているか判定のうえ、月ごとに特典を付与
皆さん、どうでしょうか。正直なところ、かなり複雑な条件ですね。このあたりについて、メリット・デメリットとしてもう少し詳しく解説します。また注意事項もあるので、最後に補足したいと思います。
PayPay銀行のキャンペーンのメリット・デメリット
PayPay銀行のキャンペーンのメリット
私が考える今回のキャンペーンのメリットは以下の3点です。
- 年2%の金利が得られる
- PayPayとの親和性が高い
- 毎月特典を得ることができる
まず1の2%の金利を得られるというのは、文句なしに一番のメリットだと思います。ただし、この金利の意味を正しく理解する必要がありますので、注意事項のところで説明します。
2についても大きなメリットだと思います。PayPayを使っている人は多いですし、これから使いたいと思っている人も多いと思います。PayPay銀行は母体が同じですので、チャージなどがとてもスムーズに行えます。私も普段PayPayへのチャージはPayPay銀行から行っています。
3つ目のメリットである、毎月特典を得られるというのも魅力的です。条件のところでも説明した通り、今回のキャンペーンでは、2021年7月~2022年6月の各月に上記条件を達成しているかどうか判定します。条件を達成していれば、毎月特典を得られるとともに、特典が最長で1年間続きます。
なお、条件判定の例がPayPay銀行Webサイトに掲載されていますので、参考で載せておきます。
PayPay銀行のキャンペーンのデメリット
一方でデメリットとしては、以下の2点が考えられます。
- 条件が複雑
- 注意事項が多い
1の条件については、すでに触れている通り複雑です。特に月1回以上、「給与を受け取る」または「一度に10万円以上の振込入金」という条件は少しハードルが高いように思います。給与口座を変更するには、会社での手続きが必要でしょう。また、毎月10万円以上入金するというのもちょっと構えてしまう条件です。
2の注意事項については、もっと複雑です。これらの注意事項を守っていないとキャンペーンの特典が得られなくなりますので、しっかりと理解しておく必要があります。この点については、この後詳しく説明します。
難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!PayPay銀行のキャンペーンの注意事項
先着順であること
まず理解しないといけない注意事項は、先着順であるということです。今回のキャンペーンは、申し込みの先着30万人のみが対象になります。キャンペーン期間は1ヶ月ありますが、特典をゲットしたい人は早めに申し込むことをおすすめします。
特典の対象外となるケースがあること
次の注意事項は、特典の対象外となるケースがあるということです。気をつけていないと、特典を得ることができません。主な注意点は以下の通りです。
- 開設した口座で月1回以上入金する条件で、ATMからの入金は対象外
- 開設した口座をPayPayアプリのチャージ用口座に登録する条件で、チャージ用口座の登録後に解除した場合は対象外
月間平均残高に上限があること
月間平均残高というのは、「普通預金の毎日の最終残高を1ヶ月分累計した月間累計残高を日数で割ったもの」です。今回のキャンペーンが適用される、月間平均残高の上限は20万円です。そのため、20万円を超える預金残高があってもキャンペーンの対象にはならないということです。つまり20万円を超える残高の金利は2%ではなく、通常の普通預金金利が適用されます。
PayPay銀行Webサイトに、実際の利息額の例が3つ掲載されていますので以下に引用します。参考にしてください。
例1)7月1日に310万円を入金し、翌日に310万円を出金。その後、月末まで入金なし。
出典:PayPay銀行Webサイト
この場合、7月の平均残高が10万円(月間累計残高310万円÷31日)となるため、
10万円×特別金利2%(税引前)×31÷365日=169円の特別利息(税引前)
特別利息(税引前)169円×国税15.315%=25円
特別利息(税引前)169円×地方税5%=8円
特別利息(税引前)169円-国税25円-地方税8円=136円特別利息(税引後)が付与されます。
例2)7月1日に10万円を入金し、月末まで入出金しない。この場合、7月の平均残高は10万円
(月間累計残高310万円÷31日)となるため、例1と同様の計算で、136円特別利息(税引後)が付与されます。
例3)7月1日に30万円を入金し、月末まで入出金しない。この場合、7月の平均残高は30万円
(月間累計残高930万円÷31日)となり、平均残高上限の20万円を超過しているため、
20万円×特別金利2%(税引前)×31÷365日=339円の特別利息(税引前)
特別利息(税引前)339円×国税15.315%=51円
特別利息(税引前)339円×地方税5%=16円
特別利息(税引前)339円-国税51円-地方税16円=272円特別利息(税引後)が付与されます。
金利2%の意味
最後の注意事項として理解しておかなければいけないことは、「金利2%」の意味についてです。先ほどメリットのところで、「毎月特典を得ることができる」とお伝えしました。また図をご紹介したPayPay銀行Webサイトの例にも、「特別利息プレゼント」という記載があります。
「これって毎月2%の利息がつくの?」と勘違いしてしまいそうですが、そうではありません。上で引用した例でもお分かりの通り、1ヶ月分の金利が適用されます。つまり毎月の金利は2%ではなく、2%×(31日÷365日)になってしまうということを理解しておいてください。後でこんなはずでは・・・とがっかりしないように。
まとめ
今回は、PayPay銀行キャンペーンで普通預金金利2%について説明しましたが、いかがでしたか?
最初にPayPay銀行の歴史などについて説明し、次に今回のキャンペーンについて説明しました。ポイントは普通預金金利が2%になることと、ATMでの無料出金回数が月3回になるという点でした。あわせて今回のキャンペーンで特典を得るための条件についても説明しました。意外と複雑な条件だということがわかりました。
次に、メリット・デメリットについても説明しました。メリット、デメリットそれぞれありますので、よく理解した上でキャンペーンに参加するかどうかを決めていただければと思います。
そして最後に、今回のキャンペーンの注意事項についても説明しました。今回のキャンペーンでは、注意事項が多いので、こちらもよく理解いただいた上で対象外にならないようにしていただければ幸いです。
今日はこれくらいにしておきましょう。ではまた。
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